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ストア派哲学とは?エピクテトスの「人生の授業」に学ぶ自己制御の力

≪ 参考書籍:奴隷の哲学者 エピクテトス 人生の授業  荻野弘之 ダイヤモンド社≫

「ストア派エピクテトスの哲学から得られる深遠な智慧が、自由を手に入れる力に変わる瞬間」

「人生の授業」は古代ストア派哲学者エピクテトスの物語を通じて、自由に手に入れるための鍵を提供するプレミアムな体験です。

その特徴は明確で、深い洞察と実践可能な知恵が、現代の複雑な世界での自由を探求する革新的な解決策をもたらします。

特徴のハイライト:

  1. 智慧の源: エピクテトスの哲学は、物事の本質を見抜き、受け入れることで真の自由を手に入れる智慧に焦点を当てています。参加者は、困難な状況に立ち向かいながらも内なる平静を見つける方法を学びます。
  2. 日常の適用: 「人生の授業」は理論だけでなく、実践にも焦点を当てています。エピクテトスの教えを日常生活に取り入れ、ストレスや挫折からくる負担を軽減し、内なる自由を築く方法を提供します。
  3. 現代の課題への対応: 現代社会の複雑な課題に対してもエピクテトスの哲学は有効です。プログラムは、仕事、人間関係、精神的な健康など、様々な側面での自由を追求するための具体的なアプローチを提示します。
  4. 参加者の変容: 「人生の授業」は参加者に深い変容をもたらします。エピクテトスの言葉が日常に刺さり、ポジティブで意味のある変化を促進します。自由を手に入れる力強い瞬間が、参加者の人生に訪れることでしょう。

「人生の授業」は、智慧と実践が融合し、参加者が自らの人生において真に自由で充実した存在となるためのカギを握っています。

この本書の主人公、元奴隷のエピクテトス

エピクテトスはローマ時代のストア派を代表する哲学者である。

地位や財産や権力とは無縁な、ごく平凡な市井の庶民が、いかにして真の自由を享受し、幸福な生活にあずかることになったのか、そのためにいかなる知恵が大切なのか。

「奴隷と自由」光と闇の両方を経験したエピクテトスの自由とは何だったのか、一読する価値がある一冊。

求めると不幸になるもの

ストア派の基本戦略は、物事のうちには「我々次第であるもの」と「我々次第でないもの」との両者がある。

判断、意欲、欲望など、およそ我々の(こころ)働きによるものは「我々しだい」だが、自分の身体や財産、他人からの評判、地位官職など、およそ我々の働きによらないものは「我々しだい」ではない。

「我々しだいであるもの」は本来、自由で妨げられないし、他人から邪魔されない。

「我々次第でないもの」に欲望を向ける態度を、エピクテトスは強く戒める。

その最たる例が、他人をうらやむことをエピクテトスは挙げている。

現代において、政治家、芸能人、スポーツ選手など

我々の周りを見回してみれば、美人で気立てがよく、人気があり、学歴が高くて、資産があり金持ち...と「うらやましい」と思わせる人はいくらでもいる。

だが、誰かを羨ましく思っても、その地位や名誉を自分の裁量ではどうにかできるわけではない。

にもかかわらず、他人の成功や繁栄を見て「うらやましい」や「嫉妬」の念を抱き、自分も不要な競争に駆り立てられたりして、結果として自分が苦しむのは間違いなく愚かなことだ。

真の意味で自由に生きるためには、こうした「我々しだいではないもの」に囚われてはいけない。

それが幸福への近道なのである。

すべての苦しみの原因は「あなた」

ストア派の哲学によれば、不安に駆られること、悲しみに沈むこと、怒りに震えること総じてこうした負の感情にさいなまれることが不幸の最大の原因である。

そして我々は、様々な出来事に影響され、これらの感情に苛まれる。

「君を侮辱するのは、君を侮辱していると見なす、君の考えなのである」

君を侮辱するのは、君の事を口汚くののしる者や君を殴る者などではなく、彼らが君を侮辱していると見なす、君の考えなのである。

負の感情とは自分でも意識もしないままに、自らの「判断」がつくり出しているのだ。

過剰な商人欲求が、我々を奴隷に仕立て上げる。

誰だって、自分が好きな相手や友人、尊敬する人物に気に入られたいという願いはひそかにいだいているものだ。

化粧や服装でも、まずは恥ずかしくないように身だしなみや礼儀から始まるが、さらに積極的に自分を美しく、かっこよく見せようと装い飾り立てるのも、すべて他人の視線を意識していることである。

だからこそエピクテトスは、他人からではなく「自分自身にそう思われればよい」と説いた。

他人からの評判を気にするあまり自分を見失うことなく、真に自由でいられるようになれと言っているのだ。

エピクテトス曰く。

自分の手で変えることのできるものは何か、またその反対に受け入れなければならないものは何か。

その境界を正しく見極めることが、本当の意味で自分らしく生き抜くということなのだろう。

本書の教訓は

自分でコントロールできることに集中し、自分にはコントロール出来ないことに集中するな。

他人をコントロールはできないし、時間の無駄で考えるのもまた無駄である。

「だって、自分以外はどうにもならないから」

要は自分自身の感情、恐怖、苦痛、欲望、快楽などの「行き過ぎた感情に流されずに、自分を見失わないこと」

それこそが、自由で生きるうえで真に大切なことを、深く考えさせられる本書なのではないでしょうか。

おすすめの一冊なので、ぜひ読んで見てくださいね。

世界を旅する投資家

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