日本一 贅沢な汚泥処理施設
舞洲スラッジセンターは、大阪湾に面した舞洲エリアに位置し、その独特な外観で一度見たら忘れられない印象を与える施設です。ロードバイク愛好者にとっても、舞洲の周辺は美しい景観と広い道路が魅力的で、サイクリングにピッタリのスポットとなっています。今回は、舞洲スラッジセンターでのライド体験について解説します。
舞洲のスラッジセンターとは?
大阪湾に浮かぶ人工島・舞洲には、一度見たら忘れられない異彩を放つ建物がある。その名も「舞洲スラッジセンター」まるで絵本の中から飛び出してきたようなカラフルで独創的なデザインは、多くの人の目を引き付けてやみません。この建物を手掛けたのが、オーストリアの芸術家・建築家であるフリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー
舞洲のスラッジセンターは、大阪市の下水汚泥処理施設であり、1977年に完成しました。この施設は、主に大阪市の下水処理場から出る汚泥を処理する役割を担っています。
一般的に、下水処理施設は無機質なコンクリート造りの建物が多い。しかし、舞洲のスラッジセンターはその概念を覆し、まるでアート作品のようなデザインが施されている。この大胆な試みは、環境問題に対する意識向上を図るために計画されました。
建築家フンデルトヴァッサーとは?
フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー(1928-2000)は、オーストリア出身の画家・建築家・環境活動家。彼の作品は、直線を排除し、自然と調和を重視した有機的なデザインが特徴です。
彼は「直線は悪魔の道具」と称し、人工的な無機質なデザインを嫌った。そのため、彼の建築はカラフルで曲線が多用され、植物が共生するデザインが特徴となっています。
代表作として、ウィーンの「フンデルトヴァッサーハウス」やドイツの「「クンストハウス・アーベンブルク」などが挙げられます。彼の建築は、単なる建物ではなく、人間と自然の共生を体現したものです。
メモ
フリーデンスライヒ・レーゲンターク・ドゥンケルブント・フンデルトヴァッサーはオーストリアの芸術家、画家、建築家。環境問題へも積極的な発言をしている。本名はフリードリヒ・シュトーヴァッサー。
日本では「フンダートヴァッサー」「フンデルトワッサー」という呼び方も多く用いられる。日本語での号は姓を直訳した「百水」。色鮮やかな外見、自然と調和した建築でよく知られています。
出典元:『ウィキペディア(Wikipedia)』
なぜスラッジセンターにこのデザインが採用されたのか?
舞洲スラッジセンターにフンデルトヴァッサーのデザインが採用された背景には、大阪市の環境への取り組みがあります。
当時の大阪市は、環境問題への意識を高めるために「環境に優しい都市づくり」を揚げていました。その一環として、汚泥処理施設であっても市民にとって親しみやすく、環境教育の場としても活用できるようデザインを求めた。
そこで、フンデルトヴァッサーの自然と調和する建築思想が採用され、舞洲スラッジセンターのデザインが誕生しいまに至ります。
舞洲 スラッジセンターまで自転車でいけるの?
舞洲スラッジセンター周辺のサイクリングは、独特な景色と爽やかな風を感じながら、ロードバイクの楽しさを存分に味わえる最高の体験です。
まず、舞洲スラッジセンター自体が非常にユニークな建物で、まるでアート作品のようなデザインが目を引きます。この施設の周辺は、車通りが比較的少なく、広々とした道路が続いているため、ロードバイクを楽しむにはもってこいの環境です。また、舞洲エリア全体が海に囲まれており、サイクリング中に心地よい海風を感じながら、自然と一体化した気分を味わえるのも魅力の一つです。
例えば、朝早くのライドは特におすすめです。太陽が昇る時間帯に、舞洲の海岸線を走ると、朝日が海面に反射し、まるで映画のワンシーンのような景色が広がります。また、舞洲スポーツアイランドも近くにあり、運動公園内を走るコースもバリエーション豊か。舗装がしっかりしているので、初心者でも安心して走れます。
舞洲スラッジセンターの稼働開始は2004年4月。フンデルトヴァッサー氏によるデザイン。
国土交通省の第13回下水道の下水道普及啓発活動部門を受賞しています。汚染処理施設の建物内の見学は、毎週月曜日・水曜日・木曜日・金曜日・第2土曜日(祝日と重なれば第3土曜)
舞洲スラッジセンターのデザインの特徴
外観とデザインの特徴
舞洲スラッジセンターは、大阪市の舞洲エリアに位置する下水処理施設ですが、その外観は一般的な工場とは大きく異なり、非常に芸術的でカラフルなデザインが特徴です。この施設は、建築家のフリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー(Friedensreich Regentag Dunkelbunt Hundertwasser)によって設計され、まるで絵本から飛び出したような外観で、多くの観光客の目を引いています。
フンデルトヴァッサーは、「自然と共存する建築」をコンセプトにしており、建物には曲線が多く、植物が建物の中や外で育てられていることが特徴です。舞洲スラッジセンターもその例外ではなく、ファザードには自然をイメージした鮮やかな色彩や金色の球体、塔、モザイク模様が施されています。これは、環境保護やエコロジーを表現するためのデザインと言われています。
スラッジセンターの機能
舞洲スラッジセンターは、下水から取り除かれた汚泥を処理する施設です。大阪市内の下水処理施設で集められた汚泥を、ここで乾燥させ、焼却することで、処理済みの破棄物を減らす重要な役割を担っています。こうした汚泥を処理は、環境保全と衛生管理に欠かせないプロセスですが、通常このような施設は無機質なデザインが多い中、舞洲スラッジセンターは、美術作品のような存在感を持っている点が非常にユニークです。
観光地としての魅力
舞洲スラッジセンターは、単なる工場や処理施設にとどまらず、その異彩を放つデザインのおかげで、観光スポットとしても注目されています。施設内の見学ツアーも開催されており、下水処理のプロセスやエコロジーの重要性について学べる場所としても利用されています。
舞洲エリア全体の魅力
舞洲スラッジセンターは、舞洲エリア内にあり、この地域全体がスポーツやレクリエーション施設として知られています。例えば、舞洲スポーツアイランド、コンサートやイベントが行われる舞洲アリーナなどがあります。サイクリングコースや広大な広大な公園が広がっており、舞洲エリア自体が大阪の自然と触れ合える素晴らしいエリアです。

公共交通機関でのアクセス
舞洲には駅がありません。舞洲スラッジセンターへのアクセス方法は、公共交通機関を利用する方法と車かバスでのアクセス方法があります。以下に詳しくご紹介します。
夢洲には関西万博で新駅「夢洲駅」は開業しています。しかし、舞洲と夢洲を繋ぐ路線がない(駅もない)ため舞洲に行くのには、バスでしか今現在は行くことはできません。
JR+バスを利用する方法
step.1
大阪駅
step.2
JR環状線 「JR西九条駅」下車
step.3
大阪シティバス81系統 舞洲スポーツアイランド方面に乗車
step.4
「アミティ舞洲」で下車
【JR桜島駅】から大阪アクティブバスに乗り換えます。バスで約15分ほどで舞洲スラッジセンターに到着します。バスの運行状況を事前に確認しておくとスムーズです。
step.1
JRゆめ咲線「桜島駅」で下車
step.2
舞洲アクティブバス2系統に乗車
step.3
「環境施設組合前」で下車
メモ
大阪駅からでもバスで行けなくはないのですが、大阪駅前[東梅田]徒歩約6分 → 大阪駅前[大阪シティバス56]乗車→ 約25分 → 此花区役所 → 停留所まで徒歩3分 → [大阪シティバス81]乗車
結局のところ大阪シティバス81系統のバスに乗るので、移動にかかる手間と乗り換えるのが面倒なところがややこしいので、ここではJR西九条駅、JR桜島駅に焦点を合わせました。
自動車で行く方法
- 阪神高速5号湾岸線湾岸舞洲出口を出て、此花大橋を渡る。
- 国道43号線梅交差点を北港方面に曲がり、そのまま北港通を直進。此花大橋を渡る。
- 駐車場は限られているため、事前に確認することをおすすめします。
自転車でのアクセスは2ルート
舞洲エリアはサイクリングにも適しているため、自転車で訪れるのもおすすめです。大阪市内なら海沿いを走るコースを楽しみながら、舞洲スラッジセンターまでの道のりをサイクリングするのも爽快です。施設内に駐輪スペースがあるか事前に確認すると安心です。
【此花大橋】か【常吉大橋】の2ルートあります。どちらも面白いルートなので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
【此花大橋ルート】:UFJユニバーサルスタジオジャパンからスタート
JRユニバーサル駅からJR桜島駅に向かうか、此花西部3号線を通って北上するか、結局のところ2つのルートは北港通に出てくるので同じなんですけどね。
そこから此花大橋を目指して西へ。

【常吉大橋】:JR西九条からスタート
阪神なんば線に沿って北上し「伝法駅」まで行けば淀川に出てくるので、そこから西に「此花通り」を西へ。おすすめは「淀川」の堤防伝いに走ること。
川から海に代わって行くのと、信号も無いし車も入って来れない、道幅も広いし人もまばらなところがいい。堤防を走るのでめちゃくちゃ走りやすい。


徒歩で行く場合
基本的には自転車で通れる上記の道になります。舞洲は比較的広く、自転車での移動が便利です。大阪市内から向かう場合、USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)付近を通過し、此花大橋を渡るルートが一般的です。
徒歩の場合は、最寄り駅である「桜島駅」から約1時間ほどかかるため、時間に余裕をもって訪れるのがおすすめ。

まとめ
舞洲スラッジセンターは、下水汚泥処理施設でありながら、その外観はまるでアート作品のように美しい。建築家フンデルトヴァッサーの独創的なデザインによって、環境問題への意識を高める役割も果たしている。
舞洲スラッジセンター周辺でのロードバイクは、視覚的にも感覚的にも満足できる素晴らしい体験です。サイクリング初心者から上級者まで、誰でも楽しめるスポットなので、ぜひ一度訪れてみてはいかがだろうか?きっと、そのユニークな建物に圧倒されるはずだ。そして、その背景にあるフンデルトヴァッサーのの思想に触れれば、建築の持つ可能性を再発見することができるだろう。
ソロ活忍者

