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ラテックスチューブとは?ブチルとの違いと選び方【ロードバイク】

ラテックスチューブとは?ブチルとの違いと選び方【ロードバイク】

「チューブの素材ってそんなに重要なの?」


そう思う方も多いかもしれません。普段使っているママチャリや通勤用の自転車では、空気が抜けにくくて丈夫なブチルゴム製チューブが一般的です。


でも、ロードバイクの世界には“軽さ”や“乗り心地”を変えるラテックスチューブという選択肢があります。素材が違うだけで、走りの軽さや快適さがまったく変わる──そんな奥深いチューブの世界を、今回は初心者の方にもわかりやすく紹介します。

「この下記の写真は何のチューブでしょうか?」

Q1. 下の写真のチューブ、見た目は黒くて少し厚め。
手に持つとしっかりした弾力があります。
さて、このチューブの素材は何でしょう?

A. ブチルチューブ
B. ラテックスチューブ
C. TPUチューブ


この記事でわかること

  • ラテックスチューブとはどんな素材か
  • ブチルチューブとの違い(軽さ・空気保持・扱いやすさ)
  • 向いている人と、選ぶときの注意点
  • おすすめの使い分け(普段使い/レース/予備用)
  • 実際に使うときの注意点・選び方
  • どんな人に向いているか

ラテックスチューブとは?― しなやかで軽い「天然ゴム」チューブ

ラテックスチューブは、天然ゴム(ラテックス)から作られたインナーチューブです。

一般的な**ブチルチューブ(合成ゴム)**とは異なり、
**天然ゴム(ラテックス)**を使ったチューブです。


そのため、走り出すとしなやかで軽いペダル感が得られ、舗装の細かい振動も“ふわっと吸収”するような乗り心地になります。

最大の特徴は「伸びる・しなる・軽い」。
空気を入れたときの弾性が高く、路面の小さな凹凸を吸収してくれるため、
走行中の“しなやかさ”や“転がりの軽さ”が一段と感じられます。

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💡 体感で言うと

  • ペダルを踏んだときの「最初の一歩」が軽い
  • 段差やザラついた路面でも“ふわっ”とした感触
  • 長距離でも脚の疲労感が少ない

ロードレースやヒルクライムなど、少しでも軽く、滑らかに走りたい人に選ばれる素材です。

ブチルとの違い(比較表)

比較項目ラテックスチューブブチルチューブ
素材天然ゴム合成ゴム
転がり抵抗とても低い(滑らか)標準的
空気保持性弱い(毎回空気入れ必要)高い(週1回でもOK)
乗り心地しなやかで柔らかいやや硬めで安定感
耐久性やや短め(劣化が早い)高く長持ち
価格やや高め安価で入手しやすい
向いている人レース・ヒルクライム通勤・普段使い

要するに、快適さと軽さを取るならラテックス、手間とコスパ重視ならブチルです。


実際に使ってみた感想

ラテックスは「走りの軽さ」がはっきり体感できます。
坂道やロングライドで脚の疲れが少なく、踏み込みのリズムが軽やかになります。
ただし、毎回の空気入れが必要で、管理に少し手間がかかるのも事実です。
普段乗りでは「気軽さ」より「走行感の良さ」を優先したいときに向いています。


ブチルチューブとは?【最も一般的で扱いやすい素材】

ブチルチューブとは、**合成ゴム(ブチルゴム)**で作られたロードバイク用のインナーチューブです。
現在、ほとんどの完成車や補修用チューブがこの素材で、最も普及している標準タイプといえます。

ブチルゴムは空気を通しにくく、ゴム自体が強くしなやか。
そのため「扱いやすさ」「耐久性」「価格」のバランスがとても良く、初心者からベテランまで多くのライダーに選ばれています。

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ブチルチューブの特徴

  • 空気が抜けにくい
     数日〜1週間程度なら、ほとんど空気を入れ直さずに走行可能。
  • パンク修理がしやすい
     接着剤タイプのパッチでも安定して密着します。
  • 価格が安定している
     1本あたり1,000円前後とコスパが高く、複数本ストックもしやすい。
  • 素材が厚めで安心感がある
     多少の小石や段差でも、いきなり破れることが少ない。
スタイル向いている理由
通勤・街乗り空気保持が良く、手入れが少ない
ロングライドパンクリスクが低く、安心して距離を伸ばせる
初心者ライダー装着がしやすく、失敗しにくい
コスパ重視派まとめ買いしても財布にやさしい

注意点

  • 厚みがある分、ラテックスやTPUよりは少し重め(1本約100g前後)
  • 長期間使うと**ゴムが劣化(ヒビ・白化)**するため、1〜2年ごとに交換が理想。
  • 高温多湿の場所での保管は避ける(ゴムの柔軟性が低下します)。

ブチルは「普段使いの安心チューブ」

ブチルチューブは、空気が抜けにくく・丈夫で・安い
迷ったらこれを選んで間違いありません。
通勤や週末ライドで「何も気にせず走りたい」人には、最も現実的で信頼できる素材です。

スタイルおすすめ素材理由
毎日の通勤・週末ライドブチル空気が抜けにくく、管理がラク
イベント・レース・ヒルクライムラテックス軽さと転がりの滑らかさで体感差が大きい
ロングツーリング(補給重視)ブチル or TPUパンクリスクが低く、予備も持ちやすい
輪行や軽量装備派TPU折りたためて軽量、予備携帯に◎

よくある質問(Q&A)

ラテックスチューブは本当に速くなるの?

転がり抵抗が少なく、ペダルを踏んだ瞬間の軽さを感じやすいのが特徴です。
ブチルに比べてタイヤがしなやかに変形するため、特に登りや加速で違いを感じる方が多いです。
ただし、体感差は人によって異なり、空気圧やタイヤ銘柄の影響もあります。

毎回空気を入れないとダメですか?

はい。ラテックスは空気が抜けやすい素材なので、走る前の空気入れが基本です。
1日で約0.2〜0.4barほど減るため、毎朝チェックする習慣をつけると安心です。
普段使いはブチル、レースやイベント当日はラテックスという使い分けもおすすめです。

ブチルとラテックス、どっちが初心者におすすめ?

初心者の方にはまずブチルチューブがおすすめです。
空気が抜けにくく扱いやすいため、交換や補修の失敗が少ない素材です。
慣れてきたら「軽さ」や「しなやかさ」を求めてラテックスへ移行するのが理想的です。


🔧 追加章:ママチャリのチューブ素材は何?

ママチャリのチューブは「ブチルゴム」製です

普段使いの自転車、いわゆる**ママチャリ(シティサイクル)**には、
ほとんどの場合 ブチルゴム(Butyl Rubber)製のチューブが使われています。

ブチルゴムは合成ゴムの一種で、

  • 空気が抜けにくい
  • パンクしにくい
  • 修理しやすい
    という点で非常に優れています。
    つまり「毎日気軽に乗る人」にぴったりのメンテナンスがラクな素材なんです。

比較項目ママチャリ(ブチル)ロードバイク(ラテックス)
素材合成ゴム(ブチル)天然ゴム(ラテックス)
空気の抜けにくさ◎ 週1補充でもOK△ 毎回補充が必要
パンク耐性◎ 厚くて強い△ 薄くて繊細
乗り心地○ 安定◎ しなやかで軽快
メンテナンスほぼ不要日々の空気圧管理が必要

🟢 ママチャリ=“丈夫でラク”
🔵 ロードバイク=“軽くて繊細”
という住み分けが、チューブ素材の違いにも現れています。

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なぜロードバイクでは違う素材を使うの?

ロードバイクはスピードと軽快さを求める乗り物なので、
「軽くて、転がり抵抗が少ない素材」が求められます。
そのため、ラテックスやTPUといったよりしなやかな素材が選ばれるのです。

ママチャリでは安定性・耐久性が重視され、
ロードバイクでは**“走行性能と感触”**が重視される──
この目的の違いが、そのまま素材選びに反映されています。

まとめ:ママチャリ=日常の信頼性、ラテックス=走りの軽快感

日常の買い物や通勤なら、空気が長持ちして丈夫なブチルチューブがベスト。
一方、ロードバイクで「走りの質を上げたい」「軽さを体感したい」なら、
ラテックスチューブがその第一歩になります。


注意点と装着のコツ

  • 空気圧管理:走る前に必ずチェック(毎回入れ直すのが前提)
  • 噛み込み防止:ラテックスは薄く柔らかいので、装着時はチューブを少し膨らませてリムに均等に収める
  • 保管方法:直射日光・高温多湿を避け、軽く丸めてジップ袋で保管
  • ブレーキ熱注意:長い下りでリムが熱を持ちやすいカーボンホイール使用時は避けるのが安全

まとめ

いかがだったでしょうか。


最初はブチルチューブで十分です。空気が抜けにくく、扱いやすいので日常のライドを安心して楽しめます。そして、少しずつロードバイクに慣れてきたら、ラテックスチューブの“しなやかさ”や“軽さ”を試してみるのもおすすめです。


自分の走り方やペースに合う一本を見つけていく過程こそが、ロードバイクの楽しさそのものです。

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