はじめての道選び、「正解」が分からなくて当然です
ロードバイクを手に入れて、ひとりで走り始めたころ。
私が意外と困ったのが、「どの道を走ればいいのか」でした。
スマホの地図では近そうなのに、大型トラックが多かったり、路肩が狭くて落ち着いて走れなかったり。最短ルートを選んだはずなのに、目的地に着く前から気持ちが疲れてしまったこともあります。
何度か失敗して分かったのは、初心者にとって大切なのは「速く走れる道」ではなく、自分のペースで安心して走れる道だということでした。
この記事では、私が実際に走りながら覚えた、ロードバイク初心者でも無理なく楽しめるルートの探し方を紹介します。
最短ルートが、一番走りやすいとは限らない
スマホの地図アプリで目的地を設定すると、どうしても距離の短いルートに目が向きます。ソロライドを始めたころの私も、「少しでも短い道を選んだほうが楽に走れる」と考えていました。ところが、地図の上では近道に見えても、実際の道路はまったく別物です。
大型トラックがすぐ横を通る幹線道路。自転車が走れる余白もほとんどない狭い路肩。後ろから車が近づくたびに意識がそちらへ向き、信号待ちでは周囲の動きが気になる。青信号に変われば、「早く出なければ」と自然と力が入っていました。
距離は短い。それでも、走り終えたときに残るのは脚の疲れだけではありません。周囲へ気を配り続ける緊張のほうが、むしろ大きく感じられました。それからは、ルートを距離だけで決めるのをやめています。見るようになったのは、交通量・路肩の広さ・信号の多さ・途中で立ち止まりやすい場所があるかという部分です。
数キロ遠回りになったとしても、後ろを気にし続ける道より、自分のペースを保てる道のほうがいい。景色を見る余裕が生まれれば、同じ距離を走っていてもライドの印象はずいぶん変わります。最短ルートが、初心者にとって最も走りやすいルートとは限りません。
無理なく走り続けられる道を選ぶ。何度か遠回りを重ねるうちに、それが私なりのルート選びの基準になっていきました。
「会話できるペース」を保てる道が、走りやすい
前の記事では、ソロライドを無理なく続ける目安として、「誰かと会話できるくらいのペース」について触れました。ただ、一定のペースを保てるかどうかは、脚力だけで決まるものではありません。走る道の環境によっても、呼吸や身体のリズムは大きく変わります。
交通量の多い道路では、後ろから近づく車に意識を取られ、信号が続けば加速と停止の繰り返し。路面が荒れていれば、前方にも神経を使います。ゆっくり走っているつもりでも、気づかないうちに身体へ余計な力が入ってしまいます。
一方で、交通量が少なく、見通しがよく、信号も少ない道では、自分のリズムを保ちやすくなります。速度計の数字を追いかけなくても、呼吸に余裕を残したままペダルを回せる。そんな道は、距離以上に走りやすく感じるものです。私がルートを選ぶときに見るのも、以前のような「どれだけ短いか」だけではなくなりました。
速く走れる道より、落ち着いて同じリズムを刻める道。
初心者のソロライドでは、そのほうが体力を残しやすく、最後まで気持ちよく走れると感じています。
初心者が走りやすい道にある3つの条件
ここまで走ってきて分かったのは、初心者にとっての「走りやすい道」には、いくつか共通点があるということでした。
距離が短いことや、平均速度を出しやすいことよりも、自分のリズムを崩しにくく、途中で無理をしなくて済むこと。 私がルートを探すときも、今では次の3つをひとつの目安にしています。

① 信号が少なく、自分のリズムで走れる
信号の多い道では、停止と再加速の繰り返しでペースが崩れやすくなります。青信号で周囲の車や自転車も一斉に動き出し、その流れにつられて必要以上にペースを上げれば、呼吸まで乱れがちです。
そんなときに走りやすいのが、河川敷やサイクリングロード。信号が少なく、一定のリズムで走りやすいため、初心者でも自分のペースをつかみやすくなります。
私自身も、距離だけではなく「どれくらい止まらずに走れそうか」をルート選びの基準にしています。
② 交通量が少なく、路肩に余裕がある
交通量の多い幹線道路では、後ろから近づく車に意識を取られます。とくに大型車が多く、路肩まで狭い道では、脚より先に気持ちが疲れてしまいます。
初心者のころは、河川沿い・海沿い・住宅地をつなぐ比較的交通量の少ない道を選ぶほうが安心です。少しくらい遠回りでも、車との距離を取りやすい道のほうが落ち着いて走れます。
私も今では、距離より「車の少なさ」と「自転車が走れる余白」を先に見るようになりました。
③ 途中で休める場所がある
初心者のうちは、「まだ走れそう」と感じていても、思った以上に疲れがたまっていることがあります。そんなとき、休める場所が見つからないルートは意外と不安です。
私が選びやすいのは、コンビニ、公園、自動販売機、道の駅などを途中に入れられるルート。最初から休憩場所をいくつか決めておけば、「疲れたらここで止まれる」という余裕が生まれます。
特に長めのソロライドでは、目的地だけではなく、途中で休める場所まで含めてルートを作るようにしています。

「安心のチェックポイント」
大阪周辺なら、淀川や大和川の河川敷、堺浜のような見通しのいいエリアも、ルートを考えるときの候補になります。
私自身も、信号の少なさや途中で休める場所を確認しながら、自分が落ち着いて走れる道を選ぶようにしています。
まずは10kmの「ホームコース」をつくる
走りやすい道の条件が分かっても、毎回ゼロからルートを探すのは意外と疲れます。そこで最初に持っておきたいのが、「ここなら安心して走れる」と思えるホームコースです。
はじめは、自宅から往復10kmほどでも十分。信号の位置や路面の状態、休める場所まで分かっている道なら、ルートを気にする時間が減り、そのぶん走ることに集中できます。
同じ道を何度か走っていると、「この時間帯は車が少ない」「ここは風が強くなりやすい」「あの公園なら休みやすい」といった情報も少しずつ増えてきます。地図だけでは分からなかったことが、自分だけの経験として積み重なっていきます。
10kmに慣れてきたら、いつもの道に少しだけ新しい区間を加えて20kmへ。その先に気になる場所が見つかれば、次は30kmまで伸ばしてみる。いきなり知らない道ばかりを走るより、知っている区間を土台にしたほうが気持ちにも余裕が生まれます。
知っている道を土台にして、知らない道を少しだけ足す。
私自身、ロードバイクに乗り始めたころは、いつもの道に少しずつ新しい区間を足していくくらいが、無理のない広げ方でした。

いつもの道に、少しだけ新しい景色を足す
同じコースを何度か走っていると、道への不安は少しずつ減っていきます。そこで次に試したいのが、いつものルートを全部変えるのではなく、一部分だけ知らない道へ広げてみることです。
たとえば、いつもの河川敷から一本だけ別の道へ入ってみる。橋をひとつ先まで渡ってみる。途中の公園や海沿いまで足を延ばしてみる。それくらいの変化でも、見える景色は意外と変わります。
知っている道が土台にあるから、帰り道で迷いにくい。新しい景色も楽しめる。その両方があると、距離を伸ばすことよりも「次はどこまで行ってみようか」という楽しみが少しずつ増えていきます。

FAQ

FAQ
ルートを間違えて迷うのが不安です。
最初のうちは、曲がる回数が少なく、現在地を把握しやすい道を選ぶと安心です。河川沿いや大きな道路と並行する道なら、方向を見失いにくく、スマホを何度も確認する回数も減らせます。
私も知らない道へ広げるときは、いつものルートを土台にして、新しい区間を少しだけ加えるようにしています。「全部知らない道」にしないことが、迷いにくいルートを作るひとつのコツです。
坂道が苦手なら、平坦な道ばかりでも大丈夫ですか?
ロードバイクに乗り始めたころは、無理に坂道を入れる必要はありません。河川敷や海沿いなどの平坦な道でも、ペースの作り方や距離の感覚は十分につかめます。
走ることに慣れてから、いつものルートに緩やかな坂を少し加えるくらいでも十分。私なら、距離と坂を同時に増やすより、どちらか一つずつ変えていくほうを選びます。
まとめ|速い道より、自分が走りやすい道を
ロードバイクのルート選びでは、最短距離だけが正解ではありません。信号が少ないこと、交通量に余裕があること、途中で休める場所があること。 こうした条件を少し意識するだけでも、同じ距離のライドがずっと走りやすくなります。
最初から遠くへ行く必要もありません。まずは10kmほどのホームコースをつくり、慣れてきたら、いつもの道に知らない区間を少しだけ足してみる。私自身、ロードバイクに乗り始めたころは、そうやって少しずつ走れる範囲を広げてきました。
速さや距離より、「この道なら、また走りたい」と思えること。そんな道が一本ずつ増えていけば、ソロライドの楽しみ方も自然と広がっていきます。
ソロ活忍者